一九八六年三月二十二日より同月二十七日まで、継続事業としての春日大社所蔵史料の調査・撮影を実施した。今年度は、同社宝庫・書庫架蔵造営部の文書・記録を調査対象とした。以下に撮影目録を掲げる。
春日大社所蔵史料目録
（造営宝庫）
（書一〇）足利義詮公沙汰書（外題） 一巻二十九通
室町中期成立 巻子装 案文 （第一紙）縦二九・一糎 横三九・二糎 十六紙貼続、（外題・貼紙）「足利義詮公沙汰書」、（表紙裏）「関東分国以下墨附弐拾九枚」、貞治四年二月五日足利義詮御判御教書案文廿九通ヲ同筆ニテ書継グ、判ハ花押影、
１貞治四・二・五 足利義詮御判御教書案 一通
（差出）「義詮（花押影）」（日下）、（宛所）「左兵衛督殿」、（書出）「春日社造替料所諸［ ］〔国棟別拾文事〕／所被下／綸旨也」、（書止）「関東分国厳密可有計沙汰之□〔状〕／如件、」
以下概ネ同文ニツキ、宛所・国名ノミヲ記ス、
２「土岐伊与守殿」、「山城国分」
３「佐々木大夫判官入道殿」、「近江国分」
４「今川上総介殿」、「駿河国分」
５「新田左衛門佐殿」、「参川国分」
６「吉見参川前司殿」、「能登国分」
７「民部少輔殿」、「若狭・越前両国分」
８「佐渡大夫判官入道殿」、「飛騨国分」
９「中条兵庫頭入道殿」、「伊賀国分」
１０「土岐大膳大夫入道殿」、「伊勢・美濃・尾張等国分」
１１「冨樫竹童殿」、「加賀国分」
１２「治部大輔殿」、「越中国分」
１３「上杉民部大輔入道殿」、「越後国分」
１４「今川入道殿」、「遠江国分」
１５「細川宮内少輔殿」、「備後国分」
１６「山名弾正少弼殿」、「美作国分」
１７「山名左衛門佐殿」、「丹後国分」
１８「山名中務大輔殿」、「因幡国分」
１９「山名左京大夫殿」、「丹波・伯耆両国分」
２０「赤松律師御房」、「播磨・備前両国」
２１「安芸国守護」、「安芸国分」
２２「出雲国守護」、「出雲国分」
２３「細川兵部少輔殿」、「淡路国分」
２４「仁木讃岐守殿」、「但馬国分」
２５「佐々木弾正少弼殿」、「隠岐国分」
２６「大内介殿」、「周防・長門両国分」
２７「細川左馬頭殿」、「阿波・讃岐・伊与・土佐等国分」
２８「宮下野入道殿」、「備中国分」
２９「佐渡国守護」、「佐渡国分」
（書二七）春日社御造営之記（外題） 一帖
室町前期成立 折本 楮紙 方形朱印（「春日神社／社務所印」） 墨界 界高二八・九糎 界幅二・一糎 縦三〇・三糎 横二五・九糎 全三十三折 （後補表紙題箋）「春日社御造営之記社家大東 権預延秀筆」、（表紙裏）「明治廿四年八月寄附／末孫大東延慶」、（文首）「左弁官下 春日社／応任日時勤行当社造営事」、（文尾）「神殿守春員在判」、弘安十年春日社造営ニカカル、箱アリ、
（書一二七）春日社丈尺之記（外題） 十冊
江戸中期成立 袋綴 楮紙 方形朱印（「春日神／社之印」） 箱アリ（（蓋表書）「春日社丈尺之記 全十冊／春日神社」、（蓋裏書）「明治三十五年六月／男爵水谷川忠起寄附」）、以下、外題細目・法量ノミヲ記ス、
１大宮御本殿若宮御本殿削立 縦三〇・八糎横二四・四糎 全二十七丁
２大宮若宮手力雄社／小社十六社同尺／多賀社并鳥居瑞籬／岩本社風 呂并鳥居之垣／船戸社并板塀／一童子社／佐良気弁財天赤鬼社同尺 縦三〇・八糎 横二四・四糎 全三十九丁
３若宮御前鳥居并瑞籬／大宮御前鳥居并瑞籬／御前并舞殿掛木 ／祓戸榎本社掛木／藤鳥居ノ築地後殿築地／御供所築地屋根 縦三〇・八糎 横二四・五糎 全二十九丁
４祓戸社并鳥居稲垣／榎本社并鳥居水垣／ 水屋社并鳥居瑞籬／拝之屋／八雷神社 縦三〇・八糎 横二四・五糎 全五十八丁
５御前浮雲橋 青龍橋／楼門前二位橋 同小橋／御相布生橋 二鳥居橋／御前稲垣 鹿道橋／二鳥居ノ稲垣 鳥出シ橋／二之鳥居 八講屋東布曳橋／大鳥居 廻廊橋 縦三〇・八糎 横二四・五糎 全十七丁
６卅八所社并鳥居瑞籟 紀伊社并鳥居 縦三〇・九糎 横二四・五糎 全三十一丁
７御本社正下遷宮御道具 楽器／御膳道具 子守正下／中社五社正下 初宮社正下／小社弐拾七社正下龍蔵権現正下／神楽所道具 一言主社正下／手水屋道具 并／御供所火焼殿道具 幸徳井へ遣道具／酒殿道具 絵所へ遣道具 縦三〇・八糎 横二四・五糎 全二十九丁
８移殿御内陳外陳御棚 御造作絵図有 縦三〇・八糎 横二四・四糎 全三十六丁
９大宮若若御本殿木〓／御相塀／御渡樋抛板／両社御冠木 ／水籬并高欄割／千早勝男木割／擬宝珠割／附神祇尊名 縦三〇・九糎 横二四・五糎 全三十七丁
１０御祭礼御 旅所旧記 縦三〇・八糎 横二四・四糎 全十三丁
（書一二八）春日社丈尺之記（外題） 十冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 方形朱印（「春日神社／社務所印」）、表紙渋引、題箋、箱アリ（「春日社丈尺之記 全拾冊」、（蓋表書）「明治廿七年八月購入／元春日座番匠中西／治兵衛本之／官幣大社 春日社」）、（蓋裏書）以下外題細目・法量ノミヲ記ス、
１移殿御内陳外陳御棚 御造作絵図有 縦二六・三糎 横二〇・二糎 全三十七丁
２大宮御本殿若宮御本殿削立 縦二六・四糎 横二〇・三糎 全三十二丁
３御祭礼御 旅所旧記 縦二六・三糎 横二〇・二糎 全十三丁
４大宮若宮手力雄社／十社十六社同尺／多賀社并鳥居瑞籬／岩本社 風呂并鳥居之垣／船戸社并板塀／一童子社／佐良気弁財天赤鬼社 縦二六・三糎 横二〇・三糎 全三十七丁
５若宮御前鳥居并瑞籬／大宮御前鳥居并瑞籬／御前并舞殿掛木／祓 戸榎本社ノ掛木／藤鳥居ノ築地後殿築地／御供所ノ築地ノ屋根 縦二六・三糎 横二〇・三糎 全三十丁
６祓戸社并鳥居稲垣／榎本社并鳥居水垣／ 水屋社并鳥居瑞籬／拝之屋／八雷神社 縦二六・四糎 横二〇・三糎 全五十五丁
７御前浮雲橋 青龍橋／楼門前二位橋 同小橋／御相布生橋 二鳥居橋／御前稲垣 鹿道橋／二鳥居ノ稲垣 馬出シ橋／二之鳥居 八講や東布曳橋／大鳥居 廻廊橋 縦二六・五糎 横二〇・三糎 全十八丁
８卅八所社并鳥居瑞籬 紀伊社并鳥居 縦二六・三糎 横二〇・四糎 全二十九丁
９御本社正下遷宮御道具 楽器／御膳道具 子守社正下／中社五社正下 初宮社正下／小社弐拾七社正下 龍蔵権現正下／神楽所道具 一言主社正下／手水屋道具 并／御供所火焼殿道具 幸徳井へ遣道具／酒殿道具 絵所へ遣道具 縦二六・一糎 横二〇・二糎 全二十八丁
１０大宮若宮御本殿木〓／御相塀／御渡樋抛板／両社御冠木 ／水籬并高欄割／千早勝男木割／擬宝珠割／附神祇尊名 縦二六・三糎 横二〇・三糎 全三十七丁
（書一六七ノ二）春日御社造営并御遷宮記 一巻
鎌倉中期成立 巻子袋 後闕 楮紙 縦二八・五糎 横四九・〇糎（第一紙） 全十四紙貼続 横界線四本アリ、裏書アリ、（外題・貼紙）「御造営之記」、（表紙裏）「明治八年第三月修理之、延慶」、（文首）「春日御社造 営并御遷宮記／一造営事／事始／建保二年二月廿六日」、（文尾）「神宮預 中臣連祐隆 等十日酉時許皆著束帯」、建保二・三年ノ造営ニカカル、
（書一六七ノ一〇）御造替段銭納下算勘状天文十八年七月日 一通
室町後期成立 続紙 楮紙 縦二七・八糎 横三三・三糎（第一紙） 全四紙貼続 （端裏書）「御造替段銭納下算勘状 自天文十八年己酉三月廿二日至同年七月廿一日供月代懐弘」、（差出）「唐院」、宛所ナシ、（書出）「御造替段銭納下算用状事／自天文十八年己酉三月廿二日至同年七月廿一日／合／一到来」（書止）「右算用状如件」、端裏書ハ本文ト同筆、
（書一六七ノ一一）御遷宮次第（仮題） 一巻
江戸中期成立 巻子 楮紙 縦二五・五糎 横三六・六糎（第一紙） 全十二紙貼続、（文首）「一酉剋出仕、先神前ニ祗候、円座也、一拝畢」、（文尾）「処、則其分ニ沙汰之、一段可然也、一円見之、スカセ不給也」、（奥書）「右祐範卿之秘記今般御遷宮致斎之中／令借用書写畢／于時享保十一 年九月四日第四〓権預正四位下中臣延庸（花押）」
（書一六七ノ一二）奉出御神宝次第 一紙
江戸前期成立 折紙 楮紙 縦三四・三糎 横四五・六糎 （文首）「奉出御神宝次第／先御釼四振東一二三四一ヨリ次第ニ奉出」、（文尾）「次上役人シヤウヲナシテ／符ヲツケ退出也、」、（奥書）「辰市祐金御真筆／写了／寛永七年庚午十一月吉辰 延通」、
（書一六七ノ二二）移殿之内次第 一冊
江戸中期成立 横本（折紙） 楮紙 縦一五・九糎 横四八・五糎 全二丁、（文首）「移殿之内次第／一神人持参御道具、戸口／にて取之」、（文尾）「一御胡〓一」、移殿次第末尾ニ「千鳥祐雅書之」トアリ、
（造営書庫）
（造一）御造替年序篇 一冊
江戸前期成立 袋綴 縦二四・二糎 横一七・三糎 全七丁 （表紙）「御造替年序記」、（文首）「造替年序篇／神護景雲四年〓戊〓寅正月十二日戊寅造営四社於三笠山之、」、（四十八主称徳天皇）（文尾・朱書）「同上貞享五年戊辰四月十六日木作始、同五月十八日下遷宮／自寛文九年及廿ケ年正預正二位中臣祐俊勤仕之、」、（奥書・朱書）「右加入朱書ハ／辰市 家蔵書春日造替年序篇ニ依ル、昭和五年七月九日」、裏打スミ、楮紙、
（造二）享保拾壱年下遷宮及正遷宮関係諸図（外題） 一巻
江戸中期成立 巻子 縦四三・三糎 横六五・五糎（第二紙） 全十二紙貼続 （文首）「享保拾壱丙午年九月九日／下遷宮北郷／南郷雲形／大幔曳様」、図ニ採色アリ、雁斐紙、
（造三）春日社神宝并神供具之図（外題） 一帖
江戸中期成立 折本 楮紙 方形朱印（「官幣大社／春日神社／社務所印」）縦四二・八糎 横四〇・三糎（第一紙） 全十四折、（文首）「瓶子」、（文尾）「右三品二季祭礼従宝蔵出五社江奉献」、（奥書）「春日社 権神主従三位大中臣時令」、採色アリ、
（造四）正遷宮貞治六年之記（外題） 一冊
南北朝期成立 袋綴 楮紙 方形朱印（「春日神／社之印」）、縦二五・一糎 横二〇・二糎 全九十七丁 （後補表紙）「正遷宮／貞治六年之記／新権神主時有筆記／春日社務大東家伝来」、「（文首）［ ］治六年丁未自十二月十六日同晦日正遷宮記」、（文尾）「遷宮無為目出之由被仰下之 旨、蔵人左□／弁殿所候也、恐々謹言、／貞治六丁未十二月廿九日 左衛門尉弘秀」、（奥書）「明治廿八年八月寄附之／造宮預秀行三十代孫現任春日神社祢宜従八位大東延慶（花押）」
（造五）御造替日記 一冊
室町前期成立 袋綴 楮紙 縦二七・六糎 横二一・八糎 全八十四丁 （原表紙一）「応永十四年丁亥／御造替日記上」、（原表紙二）「応永十四暦丁亥御造替記上神主師盛／正預祐主／若宮神主祐光／（別筆）「大東所持之」」、（文首）「長者 殿下一条殿経—嗣」、（文尾）「儀候、及作事之御沙汰候歟」、応永十四年造替及遷宮ニカカル、 春日社造替年記并造国司事始正下遷宮勘例注進以下ヲ引付ク、
（造六）当社御造替記 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二一・八糎 横一八・二糎 全七十一丁 （原表紙）「大東家／当社御造営記」、（文首）「当社御造替記／応永卅四年丁未御造替年也、仍任近年例／卅二年十一月卅日寺門ニ披露之」、（文尾）「御寺務大乗院殿経覚」、（奥書）「祐憲以真跡書写之畢／慶長九年甲辰八月日 中臣連延通」、応永三十四年造替ニカカル、
（造七）御造替記下 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二八・二糎 横一九・八糎 全四十四丁 （原表紙）「応永卅四年丁未／御造 替記下帖」、（文首）「長者殿下二条殿持—基」、（文尾）「越度也、末代可為黄土者也」、（奥書）「此上帖者、先年前正預祐範公依御許可／書写了、下帖権預祐長江令思借写／留者也／寛永八年辛未六月吉日次預中臣延通」、応永三十四年造替ニカカル、
（造八）造替日記上 一冊
大正期成立 袋綴 楮紙 縦二七・五糎 横二〇・二糎 全七十丁 （後補表紙）「若宮神主祐村／当社御造替記文安二年」、（表紙）「文安二年乙丑八月日／当社御造替記／（張紙）（祐村）／若宮神主」、（文首）「御造替日記上／文安二年乙丑／長者殿下二條殿持—基近衛殿芳—嗣十一月十五日任」、（文尾）「二番目ノ柱ニ副テ柱ヲ外ヘナシテ、南ヘ南門ノ／柱マテ曳之、南郷神人所役也、」、（奥書）「紙数七十三丁／表紙令古損之条、加修覆了／天正三年乙亥六月廿八日／若宮神主中臣連祐根（花押影）／大正十四年 六月十六日右書写畢」、（奥書）「元本／奈良市高畑町／千鳥祐順蔵」、文安四年ノ造替ニカカル、（造九）ト記事重複アリ、
（造九）御造替日記上 一冊
室町中期成立 袋綴 楮紙 縦二九・一糎 横一九・八糎 全四十四丁 （原表紙）「文安四年丁卯御造替記上」、（文首）「御造替日記上／文安弐年乙丑／長者殿下二条殿持—基近衛殿房—嗣十一月十五日任」、（文尾）「南郷之常住役也、御防壁引之時、社司等御床ノ上登故也」、文安四年造替ニカカル、
（造一〇）御造替記下 一冊
室町中期成立 袋綴 楮紙 縦二六・六糎 横二一・六糎 全三十七丁 （原表紙）「文安四年丁卯御造替記下」、（文首）「御造替記下／文安四年丁卯／榎本社御造替御事、始吉日并下遷宮吉日」、（文尾）「一廿八日若宮殿拝屋立柱上棟在之」、（奥書）「享徳二年癸酉卯月十三日書立了、自去年書之」、文安四年ノ造替ニカカル、（造一一）当社造替古物支配期
一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 縦二八・六糎 横一八・五糎 全十七丁 （後補表紙）「応仁元年九月／当社造替古 物支配記／延光真筆／奥書永正六年十二月延慶修之」、（文首）「当社造替古物支配記／応仁 元年丁亥九月十八日下遷宮在之」、（文尾）「自乳社神主取之」、（奥書）「永正六年己巳十二月」
（造一二）御遷宮支配物記（外題） 一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 縦二二・三糎 横一三・四糎 全十八丁 （原表紙）「永正六己巳十二月日／御遷 宮支配物記／大東伝来之」、（文首）「永正六年己巳十二月十四日夕ヨリ于社頭／参籠之、正遷宮来廿一日必定也」、（文尾）「後御退出也、御幣紙両社ノ分杉原一帖／送給主也」、永正六年ノ造替ニカカル、奥ニ天正八年造替ノ記アリ、紙背アリ、
（造一三）大永八年移殿御神事記 一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 紙背アリ 縦二五・二糎 横二〇・四糎 全三十一丁 （後補表紙）「大永八年移殿御神事記」、（原表紙）「大永八年戊子正月以来／年始於移殿御神事付雑々記／正遷宮之事、御八講事／一之御殿千木ノ金物落御事／中臣連［ ］」、（文首）「目録／一於移殿御神事神戸以下備進事、 一若宮神主不参代官之事」、（文尾）「十疋可然様御取合可為本望候」、（奥書）「祐園卿真筆／延通」、
（造一四）下遷宮記（外題） 一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 縦二八・一糎 横一七・五糎 全六十丁 （原表紙）「天文十五年丙午六月日／下遷宮記／于時正預代中臣連祐父（花押）」、（文首）「天文十四年乙巳六月十四日辰貝定於東堂学」、（文尾）「替出之、掃部寮敷之」、（奥書）「天文十五年丙午六月日于時正預祐園中臣連祐父（花押）／木作始大工諸役之次第、古記之趣聊以無相違之／間、於此一帖不具畢、用要之時、旧例能々可有／披見之事専一也」、天文十五年ノ造替ニカカル、
（造一五）正遷宮記（外題） 一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 縦二八・一糎 横一七・五糎 全六十丁 （後補表紙）「天文廿二癸丑年七月／正遷 宮記／于時十〓中臣連神宮預祐父記／従五位上中臣連祐［ ］」、（原表紙）「天文廿二癸丑七月 日／使［ ］／正遷宮記／于時十〓中臣連神宮預祐父（花押）」、（文首）「天文廿二年癸丑正遷宮記□／一六月三日神主廻文在之、使督職事神人黄衣著之、」、（文尾）「合壱貫五百文天文廿二年癸丑十二月廿八日 于時年預窪方執沙汰也」、（奥書）「天文廿二年癸丑十二月日于時當職神宮預東地井祐父（花押）」、天文十五年ノ造替ニカカル、
（造一六）永禄十二年天正八年御造替記（仮題） 一冊
室町後期成立 袋綴 楮紙 縦二五・九糎 横一六・三糎 全三十二丁 外題ナシ、（文首）「永禄十二年己巳当御造替年紀也、始例木作御／事始可有沙汰之由治定之、然者任先規日時」、（文尾）「天正八年庚辰五月廿四日 従五位下賀茂在昌」
（造一七）下遷宮日記（外題） 一冊
室町後期成立 楮紙 縦二一・五糎 横一三・一糎 全八丁 （原表紙）「天正八捌年五月日／下遷宮日記／加 任預中臣連祐金」、（文首）「五月／十五日於神主館集会在之、右子細者、下遷」、（文尾）「［ ］シ八在之、上衆次第ニ給之、等分ニハカリ／［ ］テ給之者也」、天正八年下遷宮ニカカル、
（造一八）春日大鳥居造替記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 方形朱印（「春日神／社之印」）、縦二五・〇糎 横一五・二糎 全六丁 （原表紙）「慶長九年甲辰二月七日／春日大鳥居造替記／（後筆）「今西式部少輔祐途」」、（文首）「一正月十九日大鳥居御事始有之／先規ハ別会五師・供目代并両惣宮代先」、（文尾）「上棟ハ未無之、施主十兵衛殿御クワ入給也」、
（造一九）下遷宮事始記（仮題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二一・五糎 横一三・〇糎 全六丁 （原表紙）「下遷宮事始事／大東式部少輔新預中臣連延貞」、（文尾）「一慶長十七年壬子十一月九日／下遷宮集会出座ノ衆ノ事」、（文尾）「浄衣ヲ出ユイワクル也、一老モ二老衣尅也」、（奥書）「慶長十七年壬子十二月廿五日／ 新預中臣延貞」、慶長十七年ノ下遷宮ニカカル、
（造二〇）慶長十七年當社御遷宮日記慶長十八年春日社御奉行衆ヨリ請取物記（仮題） 一冊
大正期成立 綴葉装 原稿用箋 円形朱印（「春日／神社」）縦二五・七糎 横一七・九糎 全十七紙 （表紙一）「慶長十七年春種記／当社御遷宮日記写」、（表紙二）「慶長十七年壬子十一月廿三日御事始アリ／当社御遷宮日記／若宮下番職春種」、（文尾）「一慶長十八年癸丑十二月廿五日本社正遷宮也」、（奥書）「大正十四年十月写／原本王寺保井芳太郎氏蔵」、
（造二一）秘役之記（外題） 一冊
江戸中期成立 袋綴 楮紙 縦二六・〇糎 横一八・四糎 全十七丁 （原表紙）「秘役之記」、（文首）「慶長十七年壬子十二月十八日下遷宮在之／勅使柳原殿」、（文尾）「無為ニ成就之通、勅使之職事ヲ以テ案内申之、其／後御退散也」、（奥書）「右祐範卿之秘記、今般御遷宮致（之申）斎之中／令借用書写了／于時／享保十一年九月六日第七〓権預従四位上中臣祐実（花押）」、慶長十七年下遷宮ニカカル、
（造二二）春日下遷宮諸渡方日記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 斐交楮紙 縦二五・八糎 横一九・四糎 全八丁、（原表紙）「春日下遷宮諸渡方日記」、（文首）「一下遷宮ニ付社家請取申用途之事／本下行ニ付都合百拾七貫七百十六文」、（文尾）「可引取之処、今度失念之間、正遷宮之刻、可指／引者也」、（奥書）「右前後支配於神主館沙汰之／諸買物者時之以和市相調者也／諸下行減少之間、勘（欠）米以算用渡之者也／慶長十七年壬子十二月晦日 神主代治部少輔時昌判／右同時写之、中臣祐長（花押）」、
（造二三）下遷宮全物支配記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二一・五糎 横一二・九糎 全九丁 （原表紙）「慶長十八年八月吉日／下遷宮金物支配記／神宝師死去ニ付御宝蔵開事／旧殿事、次預延通」、（文首）「慶長十八年癸丑六月廿八日大社金物弭之」、（文尾）「アテ薦ニツヽミテ里ヘ出之畢」、
（造二四）春日御社造営御遷宮記 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二七・三糎 横二〇・三糎 全十五丁 （原表紙）「慶長十八年癸丑／当社御造営御遷宮記／大東次預中臣延通（花押）」、（文首）「長者殿下鷹司殿」、（文尾）「者ナリ、是モ以来之可為後学事也」、慶長十八年ノ造替ニカカル、
（造二五）当社御遷宮精進記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二七・四糎 横二〇・一糎 全八丁 （原表紙）「慶長十八癸丑年十二月七日 ／当社御遷宮精進記／大東次預中臣延通（花押）」、（文首）「御湯用意之事／一折敷壱枚、松也、サン米少シトキ御酒壱舛」、（文尾）「［ ］御ミやケ銀壱枚」、尾闕カ、
（造二六）当社正遷宮記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二九・八糎 横二一・四糎 全二十一丁 （原表紙）「当社正遷宮記」、（文首）「十月廿七日／一今日亥刻神宮寺殿下遷宮沙汰之、両惣官代時昌神主代」、（文尾）「沙汰衆ヘ以折帋案内申也」、慶長十八年ノ正遷宮ニカカル、裏打スミ、裏打紙ニ墨色アリ、
（造二七）正遷宮雑具用途并古物支配記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二七・六糎 横二〇・二糎 全十三丁 （原表紙）「慶長十八年癸丑十二月吉日／正遷宮雑具用途并古物支配記天文廿二癸丑古記写之、／大東次預中臣延通」、 （文首）「 天文廿二年癸丑七月廿一日正遷宮在之、雑具用途／并古物以下支配之事／一自寺門色代到来之事」、（文尾）「一言不申上、則五膳預ヲク者也、」、（奥書）「慶長十九年甲寅正月日中臣殖栗連延通（花押」）、天文廿二年・慶長十九年ノ正遷宮ニカカル、
（造二八）御遷宮秘役記（仮題） 一冊
江戸中期成立 袋綴 楮紙 縦二二・二糎 横一九・七糎 全十四丁 （原表紙）「御遷宮秘［ ］／辰［ ］／ 権預植栗連祐守（花押）三十九歳」、（文首）「時におの〓御せんまいり、さののち中臣」（文尾）「代々ノ流例ニテアル間、不叶者也と云々」、（奥書）「右秘役之記、慶長年中新正預祐為／之記也、明和四年二月春日祭神事之／内新下野守祐至公ニ令借用書写了、／于時明和四丁亥年二月朔日／第七〓社司／権預正四位下植栗連祐守（花押）（三十九歳）」、
（造二九）春日下遷宮御神事諸式記（外題） 一冊
江戸中期成立 袋綴 楮紙 縦二五・九糎 横一八・三糎 全三十四丁 （原表紙）「宝永三年／春日下遷宮御神事諸式記［ ］」、（文首）「同四年丁亥二月／五月十日従御寺務大乗院殿三惣官［ ］召寄、当社」、（文尾）「十二月七日藤鳥居上棟」、宝永四年ノ下遷宮ニカカル、
（造三〇）御遷宮精進記 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二四・七糎 横一八・一糎 全九丁 （原表紙）「寛永八年辛未十二月吉日／御遷宮精進記／正預延通（花押）」、（文首）「御湯用意之事（ヲコケト云、）／一御幣串ハ竹二本、篠二ツ、水桶」、（文尾）「第三度雖申、以外御遅参也」、寛永八年ノ下遷宮ニカカル、
（造三一）当社御造替記 一冊
江戸前期成立 袋綴 尾闕 楮紙 縦二九・七糎 横二二・〇糎 全二十八丁 （原表紙）「寛永［ ］□未／御造替日記上／執行正預延通」、（文首）「摂政長者殿下一条殿兼—遐」、（文尾）「則七月廿一日旬御神事以後」、寛永八年ノ造替ニカカル、
（造三二）当社御造替記 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦三〇・二糎 横二一・八糎 全二十九丁 （原表紙）「寛永八年辛未／下書ナリ、御書ハ箱ニアリ／御造替記／正預延通」、（文首）「大施主征夷大将軍源家光」、（文尾）「以注文申付可然事ナリ」、寛永八年ノ造替ニカカル、
（造三三）御造替用途古物等支配記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二六・八糎 横一九・八糎 全七丁 （原表紙）「寛永八年辛未十二月吉辰／御造替用途古物等支配記／正預中臣連延通」、（文首）「寛永八年辛未十二月十九日下遷宮以後古物等支配記」、（文尾）「寛永八年辛未十二月廿八日於神主館各令支配也」、
（造三四）遷殿御神事記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二五・六糎 横一八・六糎 全二十一丁 （原表紙）「寛永九年壬申正月吉慶日／遷殿御神事記／正預中臣延通（花押）」、（文首）「［ ］女帝／摂政関白殿下兼— 南曹右大弁経広（遐一条殿）（勧修寺殿）」、（文尾）「現病故無其義、後世子孫神社ヲ造営シ可祭者也」、寛永九年正月ヨリ同八月ニ至ル、元和三年九月十六日東照宮勧請ノ記アリ、
（造三五）御造替記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二九・一糎 横二一・二糎 全十一丁・挿入一紙、（原表紙）「寛永九年壬申四月吉辰／御造替記御供所新造、御八講蔵同／酒殿同／諸門修理／車宿同／回廊同／正預延通」、（文首）「寛永九年壬申卯月以来／一卯月十九日寺門ヨリ折紙到来了」、（文尾）「一八月二日車宿柱立在之」、
（造三六）御供所造替記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二五・一糎 横一八・五糎 全九丁 （原表紙）「寛永九年壬申卯月吉辰／下書御書アリ／御供所造替記／正預延通」、（文首）「寛永九年壬申四月廿三日／当社御供所立直ニ付事始在之」、（文尾）「可取旨昨日社頭何足申来候」、
（造三七）下遷宮之記 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二七・二糎 横一九・九糎 全三十丁 （後補表紙）「寛永年中御造替記四冊之内祐長自記一」、「寛永九年壬申正月吉日／去年下遷宮在之／御造替記第一下遷宮次第／正□位下中臣連辰市祐長（花押）」、（文首）「下遷宮夜降雨之事」、（文尾）「一御廊燈炉本社分六基、若宮分二基有之」、裏打スミ、
（造一〇三）春日末社遷宮其外諸事記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦三二・八糎 横二二・六糎 全二十七丁 （原表紙）「慶長十八年癸丑／春日末社遷宮其外諸事記目録有之、／正五位下新預中臣祐長（花押）廿二」、（文首）「慶長十八年壬子ヨリ至十八年癸丑正下遷宮精進之次第有之／一精進之事、一榎本社遷宮之事」、（文尾）「沓ハ神人不及直之、中間小性等取退之也」、
（造一一二）社頭所々造替記 一冊
室町中期成立 袋綴 楮紙 縦二八・〇糎 横二二・一糎 全三十一丁 （後補表紙）「大鳥居以下所々造替記／中臣連祐憲」、（原表紙）「応永廿［ ］／大鳥居以下所々造替日記 祐辰（花押）／社頭修理記 祐憲（花押）」、（文首）「社頭所々造替記／一応永廿七年庚子十二月五日、当山計大風吹テ一鳥居」、（文尾）「披露、則被修覆之」、（奥書）「這一冊者、先祖祐憲筆跡也、予令／披見之処、以外及破損之条、加修／復者也、自十五葉至十九葉四枚者／失不足也／于時延宝二甲寅年八月廿四日中臣祐同（花押）」、応永廿七年ヨリ享徳四年ニ至ル造替ノ記、裏打スミ、裏打紙ノ墨色表ニ出ヅ、
（造一一三）大鳥居造替記（外題） 一冊
安土桃山期成立 袋綴 楮紙 縦二五・〇糎 横一六・三糎 全十一丁 （原表紙）「寛正参年壬午十一月日／大鳥居造替記／御柳粉失事（マヽ）／臨時御柳被立替例／一着到付始事／一御宝蔵始被建事／一春日祭事／一若宮祭礼事／一平岡影向事／一安居事／一夕御供始備進事／一旬始備進事／一音楽始事／刑部太輔師淳判」、（文首）「寛正三年壬午大鳥居造替記」、（文首）「此時御柳被立替之」、（奥書）「大永三癸未十月廿五日写之／右記録祐辰御筆跡也、去月廿六日大鳥居／造替之砌、祐途仁令恩借書写之畢／慶長九年甲辰二月日 正預祐範（花押）」、奥ニ祐範写「年記目録」等ヲ記ス、
（造一一四造一一五）慶長九年大鳥居造替記寛永十年大鳥居造替記（外題） 一冊
江戸前期成立 袋綴 楮紙 縦二六・三糎 横一九・二糎 全十八丁 （表紙一）「慶長九年大鳥居造替記正預祐範自筆／寛永十年大鳥居造替記権預祐長自筆／辰市権預祐智（花押）」、（表紙二）「慶長九年甲辰月日正／大鳥居造替事／正預従四位下中臣祐範（花押影）六十三歳」、（文首）「長者殿下 九条殿兼—孝公 南曹弁広橋殿御内」、 （文尾）「両人ヘ両惣官ヨリ被申付、卯月初吉日ニ被改者也／珍重々々」、寛永十年大鳥居造替記ノ表紙ナシ、両帖同筆、裏打スミ、
（千々和到・保立道久・針生邦男・中藤靖之・永村 眞）
『東京大学史料編纂所報』第21号p.82
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